2007年07月01日

書評−「壬申の乱―天皇誕生の神話と史実」

「壬申の乱―天皇誕生の神話と史実」はチョット前の女帝論議のとき話題さえならなかったというか増刷されなかった不幸な本。

天智天皇が薨去、壬申の乱で男性王族が二手に分かれて相争って勝者が地位を得るまでを書いているのだが、この中での女帝の役割を解説している。
女帝は、誰にも文句のつけようがない圧倒的な男性後継者が現れない場合、決着がつくまで暫定的に大王の地位を預かるものだと説明。拮抗する男性王族のうち勝者へ女帝から大王が譲位されると。

つまり、奈良時代までの女帝は暫定王者みたいなものであって、現代の女帝議論の論拠というか参考にはならない、ということだったりする。

遠山美都男氏は中公新書を中心に古代王権を題材にした本をいくつも書いてる。「日本書紀」の記述の中に万世一系とは言いがたい革命というか禅譲的意図を持った代替わりの記述もあることを論証した本(*1)も出している。


「壬申の乱―天皇誕生の神話と史実」遠山美都男、中公新書。

*1「天皇誕生―日本書紀が描いた王朝交替」遠山美都男、中公新書


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posted by kurapat at 07:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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